野菜不足になりがちの現代の食生活において手軽に野菜を摂取できる方法として注目されているのがグリーンスムージーや青汁といった飲み物です。どちらも野菜を使っているという点や緑色の液体である点は共通しており、違いがわからないうちはどっちが良いのか悩んでしまいます。グリーンスムージーと青汁では栄養や効果にはどのような違いがあるのでしょうか?
グリーンスムージーと青汁の主な違い
レシピに使う材料の違い
まず、グリーンスムージーと青汁との根本的な違いとしてそれぞれのレシピに利用する材料が大きく違います。青汁のレシピの材料はケールや明日葉、クマザサ、桑の葉など複数の葉野菜のみを使用しますが、グリーンスムージーのレシピでは葉野菜のみではなく葉野菜に加えフルーツを使用します。
青汁のレシピに使われる葉野菜はグリーンスムージーでも頻繁に使われるものですので、葉野菜に関していえばほとんど違いがなく果物が入っているかどうかの違いのみということになります。
味の違い
材料に果物が入っているかどうかで大きく違うのが味の違いです。青汁は昔から罰ゲームに使用されるくらいマズイという印象がある通り、一から手作りで作った場合は渋さやエグさを感じてしまうため決して美味しいものではありません。ただし、最近の主流である「粉末の青汁」は独自の加工が施されており、栄養はそのままで飲みやすい味に調整されています。
一方、グリーンスムージーでは青汁と同じ葉野菜を使っていてもフルーツが加わることにより自分の好みの味に調整することができ、青汁に比べて美味しく飲むことができます。
1杯あたりの値段の違い
グリーンスムージーには葉野菜に加え果物を利用するため1杯あたりの値段が遥かに高くなると思われがちですが、実は同じ分量を作った時にはほとんど違いはありません。なぜなら、青汁は葉野菜のみを利用するため同じ分量を作るためにはグリーンスムージーより沢山の葉野菜を購入する必要があります。一方のグリーンスムージーは葉野菜と果物を利用するため相対的に青汁より葉野菜の量が少なくなります。また、葉野菜は葉が重なっているため一見すると量があるように見えてもミキサーにかけるとかなり少なくなってしまうため相当な量が必要となります。
これらの理由からグリーンスムージーと青汁を自作した場合の価格はそこまで大きいものではありません。ただし、やはり果物の方が1個あたりの値段が高めですので、結局グリーンスムージーの方が若干高くはなりがちです。
材料の手に入れやすさ
青汁に使われる葉野菜の中でもケールや明日葉、大麦若葉、クマザサなどはスーパーに行ってもなかなか目にすることはできません。これらの材料を手に入れるにはネットを利用する方法が主流です。材料をネットで買うと送料もかかってしまい、結局1杯あたりの値段が高くなってしまいます。このような理由から青汁は圧倒的に粉末タイプを利用しているユーザーが多いという特徴があります。
グリーンスムージーでも青汁に利用するような葉野菜を入れる方はネットで購入することになりますが、ほうれん草や小松菜、ちんげん菜、水菜などの葉野菜はもちろん、果物もスーパーなどで手軽に入手できるものが多いためグリーンスムージーは青汁より手作りで作っているユーザーが多い傾向があります。
効果の違い
材料に果物が入っているかどうかで得られる効果にも違いがあります。その日のレシピに使用する材料によっても変わるため一概には言えませんが青汁もグリーンスムージーも葉野菜を使うということでは変わりありませんので、「青汁の効果=葉野菜の効果」ということになります。野菜を摂取することにより日頃の食生活に不足しがちな食物繊維やビタミン、カリウム、カルシウムを補うことができるため栄養のバランスが整います。これにより栄養バランスの偏りが原因の生活習慣病の予防や免疫力向上などに期待できます。これらの効果以外にもデトックス効果によるむくみの解消や食物繊維による便秘の改善、血液がサラサラになるなどあらゆる効果に期待できます。
グリーンスムージーでは青汁と同じ葉野菜を利用するため上記のような効果に加えて、果物に多く含まれるファイトケミカルの抗酸化作用によるアンチエイジング効果にも期待できます。また、グリーンスムージーは青汁と比べて腹持ちが良いため、その特性を使ってダイエットなどにも利用されています。グリーンスムージーダイエットはしっかりとした栄養を補給しながらダイエットできるため他のダイエット方法と比べ安全性も高く、リバウンドもしにくいというメリットもあります。最近では水に浸すと10倍に膨らむスーパーフード「チアシード」を入れることによってさらにダイエットを効率的に行う方法も紹介されています。
ただし、青汁もグリーンスムージーも薬ではないので効果に即効性などはありませんので過度の期待は禁物です。あくまでも長期的に続けた時に飲み続けてよかったなと思える日がくる程度に考えておきましょう。
【簡単・安全】グリーンスムージーを使ったダイエットのやり方(方法)
ユーザーの目的の違い
さて、ここまでで材料や効果の違いなど大まかな違いはおわかりいただけたと思いますが、実は青汁とグリーンスムージーでは購入するユーザーの目的にも大きな違いがあります。
青汁を購入するユーザーの目的
青汁を購入するユーザーの多くは健康のために飲んでいる方がほとんどです。日頃の食生活に偏りがあり、野菜が不足している自覚があるなど飲み始めのきっかけは違えど、皆「健康」のために飲んでいます。青汁を購入する方の年齢層は若干年配の方が多い傾向がありますが、若い方も少なくはなく幅広い世代に受け入れられています。
グリーンスムージーを購入するユーザーの目的
一方、グリーンスムージーを愛用しているユーザーは圧倒的に女性が多く、年齢層も若い傾向にあります。この理由にはグリーンスムージーの材料に使われる果物による美容効果や腹持ちの良さを利用したダイエットを目的としているからです。もちろん、その中には健康を目的としている部分もありますが、健康だけでなく女性としての美しさを求めているユーザーに支持されているのがグリーンスムージーです。
グリーンスムージーは青汁の代わりとして代用できるのか?
本来は青汁を飲みたいけどどうしても味が苦手という人にはグリーンスムージーは非常におすすめです。グリーンスムージーも基本的には青汁と同じ葉野菜を利用していますが、葉野菜だけでなくフルーツもレシピに加えるため青汁が飲めない人でも美味しく続けることできます。
飲み始めは葉野菜の味をあまり感じないように果物の量を多めにしてあげると良いでしょう。ただし、あまりにもフルーツの量が多すぎると肥満の原因にもなりますので注意しましょう。グリーンスムージーを飲んでいる方の多くははじめ果物の量を多めにしていても自然とすっきりした味を求め、徐々に葉野菜の量を増やす傾向があります。
結局グリーンスムージーと青汁ではどっちが良い?
結局、グリーンスムージーと青汁のどちらが良いのかという話ですが、この答えはご自分の求める結果によって変わってきます。ランニングに例えると健康のために走るのかダイエットのために走るかは大きな違いですが、結局どちらも走ることに変わりありません。グリーンスムージーも青汁も野菜や果物といった今の食生活に足りないものを補うという点においては同じです。結果、ご自分が健康のためだけでなく美容効果や美味しく続けたいというのであればグリーンスムージーがおすすめです。
また、最近では粉末の青汁が主流であるようにグリーンスムージーも徐々に粉末のグリーンスムージーが主流となっています。粉末になると効果がないんじゃないかと思われる方もいるかもしれませんが、材料を粉末にする段階でフリーズドライにするなど栄養素を壊さないように工夫して加工されているため、効果にさほどの違いはありません。材料を買いに行ったり、切ったり、洗い物をする手間は1日単位では大した手間ではありませんが習慣にした場合、結構な負担となります。ちなみに管理人は忙しい平日は粉末で済まし、休日は一から手作りで作っています。グリーンスムージーはその日の気分でレシピを変えたり、旬の材料を使って季節の味を楽しめるのも青汁にはない楽しみの一つです。
粉末か手作りか?青汁かグリーンスムージーか?どっちが良いかは一概には言えませんが、ご自分のライフスタイルに合わせて選択すると良いでしょう。